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mardi 3 mars 2015

印象派の故郷を訪ねて - Impressionnisme





http://www.normandie-tourisme.fr/CRTN/sites_etrangers/jap/impressionnisme.htm



19世紀なかば、絵はアトリエで描くのが普通だった時代に、進んで戸外に出て、光にあふれる自然を描く画家たちが現れました。印象
派の画家たちです。彼らにとって、ノルマンディーの穏やかな光と風景は絶好のモチーフとなりました。きらめくセーヌの流れ、海、空、
港のざわめき……。モネ、ブーダン、ピサロら、印象派の画家たちが愛し、描いた風景を探しに、ノルマンディーを旅してみませんか?

ル・アーヴル
Le Havre

印象派を代表する画家、クロード・モネ
(1840-1926)はパリ生まれですが、5歳の
頃に家族とともにル・アーヴルに移り住み、
少年時代を過ごしました。17歳の頃、先
輩画家のブーダンに出会い、戸外で制作す
ることの素晴らしさを教えられます。それ
が画家モネの運命を決定づけました。ル・
アーヴルとその周辺の海岸の風景は、彼の
生涯のモチーフと なります。
印象派 の誕生を告げる記 念すべき作品『印 象・
日の出』は、 ル・アーヴルの港 で描かれました。 1873年、モネ32 歳のときでした。
エトルタ
Etretat

海に切り立つ白い断崖の奇観で知られる
エトルタ。モネは、故郷ル・アーヴルから
ほど近いこの海岸を幾度となく訪れ、多く
の作品を描きました。ドラクロワ、クール
ベ、コローらフランス絵画の大家もエトル
タにひかれ、作品を残しています。なかで
もクールベは、1865年から1873年にかけ
て何度かエトルタに滞在し、天候によって
刻々と表情を変える断崖を描きました。彼
の代表的な連作である『波』も、エトルタ
の海で描かれたものです。
ディエップ
Dieppe

19世紀にはパリから最も近い海水浴場
としてにぎわったディエップ。ドラクロワ、
ルノワール、モネ、ドガら多くの画家が訪
れ、港や海、断崖の風景を
描きました。印象派の長老カミーユ・ピサ
ロ(1830-1903)は、穏やかな農村風景を
好んで描いた画家ですが、晩年にノルマン
ディーを旅行した際には、ディエップの港
やにぎやかな町の様子を描き、新境地をし
めしています。
ルーアン
Rouen

1892年から1893年にかけて、モネはル
ーアンでノートルダム大聖堂の連作に取り
組みました。30点の連作のほとんどは全く
同じ角度から描かれたものですが、季節、
天候、時間によって無限に表情を変える大
聖堂の一瞬一瞬がとらえられています。大
聖堂近くにあるルーアン美術館には、連作
のうちの1点『曇天』が展示されています。
オンフルール
Honfleur

モネの師で印象派の先駆者とされるウー
ジェーヌ・ブーダン(1824-1898)が生まれ
た町。ブーダンはほとんど独学で絵を学
び、生まれ育ったこの地の海と空の風景を
好んで描きました。彼はまた、この町にク
ールベ、モネ、ヨンキントら芸術家の友人
を集め、盛んに芸術論をたたかわせました。
多くの画家たちが描いた旧港周辺の風景
は、今も絵画的な美しさで訪れる者を魅了
します。ブーダンの作品を中心に印象派の
作品を集めたブーダン美術館も必見です。
トゥルーヴィル
Trouville

19世紀に鉄道の普及でにぎわいはじめ
た海辺の保養地。着飾ったパリの上流階級
の人々が休日を楽しむ風景は、ブーダン、
モネらによって描かれました。トゥルーヴ
ィルは今も洗練されたリゾート地としてパ
リジャンに人気の町です。海辺に続く遊
歩道の明るい雰囲気は、印象派の画家たち
がキャンバスを立てた100年前と変わって
いません。
[アクセス]パリ・サン・ラザール駅から列
車で約2時間。Trouville-Deauville下車。
ジヴェルニー
Giverny

光と大気、水、雲、霞……刻々と移り
ゆく自然の様相を描き続けたモネが、最後
にたどりついたのが、セーヌ河畔のジヴェ
ルニーでした。1890年には家と土地を購
入し、四季折々の花が咲きみだれる庭園と
睡蓮の浮かぶ池を自ら設計して造り上げま
す。彼は晩年の日々をこの家で過ごし、
『睡蓮』の連作など数々の傑作を生み出し
ました。
モネの家と庭園は、現在クロード・モネ
財団の美術館となり、花の季節(4~10月)
に一般公開されています。淡いピンク色の
外壁や内部の家具調度は当時のままに修復
され、モネが家族とともに暮らした幸福な
日々をしのばせてくれます。モネの死後一
時は荒れ果てていた庭も、かつての姿に復
元されました。睡蓮の池では、流れる雲と
しだれ柳が水面に影を落とし、その情景が
まさにモネの絵の世界に入り込んだような
気分に誘ってくれます。



ノルマンディー 印象主義発祥の地


20世紀の初頭のジヴェルニーには、モ
ネに憧れて多くのアメリカ人画家が集まり
ました。彼らの作品やアメリカの印象派画
家の作品を集めたアメリカン美術館が、モ
ネの家にほど近い場所にあります。
[アクセス]パリ・サン・ラザール駅からルー
アン方面行きの列車で約50分のヴェルノン
Vernon下車。ここから接続のバスで約15分。

■モネの家と庭園
Maison et Jardins de Claude Monet
84, rue Claude Monet 27620 Giverny
Tel:02.32.51.28.21
www.fondation-monet.com
■ジヴェルニー印象派美術館
Musee des Impressionnismes Giverny
99, rue Claude Monet 27620 Giverny
Tel:02.32.51.93.99

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